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お腹に仕事をさせるということ

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どうもーやまむらこういちです。

吹奏楽をやっていて必ず出てくるものとして「腹式呼吸」がありますね。今日はやっているつもりで出来ていなかった呼吸について書きたいと思います。

息は肺にしか入らない

腹式とか胸式とかありますが、息は肺にしか入りません。腹式にすればお腹に息が入るわけではなく、どう吸っても肺にしか息は行きません。息を吸うとお腹が膨らむのは息がお腹に入ったからではなく、内臓がお腹を内側から押すからです。

とは言っても内蔵自身がお腹を自発的に押しているのではなく、押しやられた内臓によってお腹が押されているだけです。では、内臓は誰に押されているのでしょうか。それは横隔膜です。

呼吸をするには横隔膜の働きが必要になってきます。横隔膜が押し下がることで肺に息が入っていきますが、横隔膜の下にある内臓たちは押しつぶされる形になります。内臓がつぶれるわけにはいかないので、やわらかい部分(=お腹)を押し出してつぶされないように逃げているわけです。

お腹の周りは背骨があるくらいで他に骨がありません。胸には肋骨があり、お腹の下には骨盤がありますが、お腹の周りだけはほとんど骨がないわけです。さすがに内臓も骨を押し出すことはできませんので、お腹を押し出して自分のスペースを確保するわけですね。

お腹は自発的に膨らむことができない

筋肉というのは縮むことはできますが、自分から伸びることはできません。必ず対になる筋肉の助けを借りなければ縮んだ筋肉を伸ばすことはできないわけです。お腹の筋肉を広げるのは、背中側の筋肉であったり、上述した内臓だったりするわけですが、お腹の筋肉は膨らんだお腹を縮めることはできても、自ら膨らますことはできません。

腹式呼吸でよく言われる、「お腹の底に息を入れて」とか「お腹を大きく広げて」とかが、あまりいい指示ではないことがこれでよくわかりますね。お腹には息は入りませんし、お腹を膨らませるのは結果であって手段にはできないですからね。

息を大きく吸っていくときに余計なことはせず、体の中で動く部分があれば自由に動くことを許容してあげればいいだけです。お腹を膨らませようとせずとも、先ほどの理由から勝手に膨らみますし、肺に入る以上胸も膨らみます。鎖骨の上に覗くくらい肺は大きいので肩も動きます。すべて動くように許容してあげればいいのです。

さてさて、お腹の筋肉は3層構造で非常に強いものです。息を吐くパワーはこの筋肉に頼るのが最も効率的でしょう。私もお腹を使って演奏しているつもりでした。でも実際はまだまだ足りていなくて、他の部位にその仕事を手伝わせていたということが分かりました。

お腹を頑張らせる手段

この動画の2:40あたりからがヒントになりました。

息を大きく吸っていくとわき腹のあたりが突っ張ってきます。その突っ張りをキープしたまま息を吐いていくのです。突っ張りをキープしたまま息を吐くには、お腹がかなり頑張る必要があります。他の部位が手伝うことはほとんどできません。この時点で普段よりもお腹が頑張っているのを実感しました。それだけ今まではさぼっていたということです。

この吐き方をしてすぐに、ものすごくリラックスしているのにいつもよりも音が大きくなったことに気が付きました。確かにお腹の仕事量は増えているのですが、それ以外の部分が非常にリラックスしているので、とても楽にいつも以上の音量を出せたのです。そのため普段と同じくらいの音量にすると、さらに頑張る度合いは少なくて済みますから、とてもばてにくくなりました。

高音を出すときのパワーもお腹の力を最大限に生かすことができるので、非常に楽に、しかも太く音が出せました。今までいかに首や喉や舌を力んで出そうとしていたかがわかります。お腹が頑張り、その他は邪魔せずに息を通す通り道とする。頭でわかっていてもどうすればそれが実行できるのかがいまいちわからなかったのです。

理想の吐き方ができているかが分かりやすい

「わき腹が突っ張った状態をキープして息を吐く」というのは、できているかできていないかがよくわかります。喉が力んでいるかとか首に力が入っていないかというのは、無意識に力んでいる場合はなかなか気が付きません。突っ張った状態はとても分かりやすいので、張りが無くなっていてもすぐに気が付きます。そしてこれはわき腹の突っ張りだけを気にしていればよく、首や喉や舌やお腹といった様々な部位をあれこれ気にする必要がないので、とても意識しやすいのです。

まだまだかなり意識していないと、すぐに元の演奏に戻ってしまいますが、わかりやすい練習の指針ができたことで、非常に進めやすくなりました。課題はまだまだたくさんありますが、基礎中の基礎でありいまいちできているかわかりにくい呼吸の部分が攻略できそうなので、頑張っていきたいと思います。

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