どうもーやまむらこういちです。
あっという間に1月が終わってしまいましたね。今年もあと11か月。
来週、所属している楽団のアンサンブル発表会があります。これはお客さんは呼ばずに、団員とその家族だけで行う内輪な発表会です。合奏時に他のパートの音を聴けるようになるための練習として行ってみることになりました。
この発表会ではくじ引きで決めた3つのアンサンブル団体がそれぞれ課題曲となる曲を練習して披露します。それだけでなく、エキシビションとして好きなメンバーで好きな曲の披露も行う予定です。
そんなせっかくの内輪発表会ということで、私もメンバーを募ってとある曲をやることにしました。
今回の題材は
その曲は、スクウェア・エニックスが2018年に発売したRPGゲーム「オクトパストラベラー」の楽曲です。このゲームには8人の主人公がいて、それぞれがそれぞれの目的をもって旅をします。今回はその中でも剣士である「オルベリク」というキャラクターに焦点を当てて曲を作りました。
8人のうちどのキャラでもよかったのですが、体験版で遊べたキャラであることや、キャラごとにあるテーマ曲が個人的に好きだったからという理由で選びました。ゲームはそれぞれのキャラごとに4章に分かれたストーリーで構成されています。その中で旅立つ決心をする第1章で使われている曲とエンディングの終わりの部分を集めてメドレーにしました。
ゲームには非常に多くの曲が使われています。町の音楽や戦闘曲、町や村の外であるフィールドもその地域によって曲が分かれています。洞窟に入ればまた曲が変わりますし、イベントにも曲が用意されています。1章の終わりにはボスがいてそれもまた専用の曲が用意されています。そういった曲たちを集めて編曲しました。
本当はもっとたくさんの曲が使われているのですが、時間がとんでもないことになりそうなので泣く泣く絞りました。編成は混合7重奏で、団員のなかでこのゲームをプレイしたことがあるメンバーだけで構成されています。うまいこといい編成になったのはたまたまです。みんな曲をよく知っているので、細かい指示がなくてもすぐに理解してくれました(笑)
調の設定と曲のつなぎ
今回はゲームを進めていくと聴くであろう順番で曲をつなぎました。メドレー物は全体の構成を考えたりつなぎのしやすさなどを考えて曲順を決めることが多いのですが、すでに順番は確定していました。そのため曲と曲をどうつないでいくかというところに一番時間がかかりました。
さらに調も極力原曲通りにしようとしたので、ますますつなぎが大変です。一部演奏技術的に調を変更した曲もあります。1日2日の練習でやるためには、調号が大量につく調は厳しいですからね。曲のつなぎ部分をいくつも試行錯誤しながら作っていきました。
曲のつなぎが確定すればあとはそれぞれの曲を作っていけばいいだけです。アンサンブルなので本当はどのパートも美味しくしたかったのですが、メンバーの技量や原曲っぽさを優先した結果今回のようになりました。本腰入れて練習するならまた違ったものになっていたのでしょうけどね。
ゲーム音楽披露の機会は少ない
今回は趣味全開の選曲です。それも仲間内の発表会だからこそ。これを例えば楽団の定期演奏会で…とはいかないでしょう。我々の楽団の演奏会に来てくださるお客さんは、ご年配の方が多くマリオみたいに超有名ならまだしも、ゲーム音楽というジャンルはなかなか厳しいです。いっそそういう演奏会だと宣伝すれば客層も変わるのでしょうけどね。
好きな曲を好きなように演奏するというのは、なかなか機会に恵まれないものです。だからこそ今回の発表会は見逃せない機会でした。
演奏会の曲決めではもちろん奏者がやりたいと思った曲を採用するのですが、それでもなんでもかんでも好きなものというわけではありません。聴きに来てくださるお客さんが置いていかれるようではまずいでしょう。やっぱり知らない曲よりは知っている曲を聴きたいですからね。最近話題になってメディアで取り上げられる曲だとか、昔からずっと有名な曲というのを選んでいく必要があります。そういう部分でいつもはじかれてしまうゲーム曲の一つができるというのはやっぱり楽しいもの。たとえそれが内輪の発表会でも!
さあ、まだまだ作らなければならない曲がたくさんあります。ペースを上げつつ頑張っていきます。