どうもーやまむらこういちです。
8月も残りわずかですね。楽団の定演が終わり、反省会も終わりひと段落したところです。楽器を1週間以上も吹いていないので、またボチボチやろうかなーと思っています。
さて、私は大学時代に吹奏楽サークルに入っていました。引退した次の年に、1つ下のSaxの後輩からアンサンブル曲の編曲を依頼されたのがきっかけで、10年以上経った今でも続いています。今年も依頼をいただき、先日打ち合わせに行ってきました。
今回編曲を依頼されたのは福田洋介編曲版の「ラプソディー・イン・ブルー」です。
同じ曲を違う編曲に
実はこの曲、4年前にも同じくSaxパートから編曲を依頼されていたんです。あの時のメンバーはみんな卒業してしまったので、2回目というメンバーはいないのですが、こんなに早くの周期で同じ曲の編曲をするとは思ってもいませんでした。
私がこれまでこのSaxパートに編曲してきた曲たちです。
- 展覧会の絵
- 青銅の騎士
- Oriental Wind
- メリーウィドウ
- 仮面舞踏会
- Cinema Nostalgia
- リベルタンゴ
- ラプソディー・イン・ブルー
- カルメン
- くるみ割り人形
- サウンド・オブ・ミュージック
12回目にして初めて同じ曲となったわけですが、当然前回とは違う編成となっています。この福田洋介版ラプソディーは11分もあるのですが、例年通り5分ほどに納めなければなりません。曲をカットする必要がありますが、今回と前回はカットする場所が異なります。
カットの苦労再び??
前回編曲時はこのカットについてかなり悩みました。あれこれ削って何とか5分ちょいにしたのですが、何回も何回も考え直したのを覚えています。それこそ1小節単位でカットしたりと、今までで一番カットに苦労した曲だと思います。
今回も大変になると思いきや、Saxパートからやりたい部分の抜粋が意外とあっさりしていたので、わりとすんなりカットできました。とにもかくにも中間のゆっくりした部分が最優先なので、それを残しつつ冒頭と終盤をくっつけただけです。この編曲では途中にSaxカルテットによる長いカデンツ部分があるのですが、その部分は今回まったくなし。結構バッサリといろいろな部分をカットできたので助かりました。
序盤から速い部分と、中間のゆったりとした部分、そして最後の部分の大まかにわけて3つに分かれているのですが、やや最後の部分が短く感じたため、希望通りのカットから少し序盤と終盤のバランスを変えたバージョンも作り、選んでもらうことにしました。協議の結果、私が提案した方になったようです。
ラプソディー・イン・ブルーといえば、冒頭にクラリネットの特徴的なソロからスタートするのが有名ですね。当然今回もこの部分は外すことなく書くのですが、ソロを担当するのは打ち合わせに来ていた4年生。ソプラノサックスですが、冒頭ソロだけアルトに持ち替えて演奏してみるつもりということでした。
ソロの音域はどうするか
この冒頭のグリッサンド部分は音域が広く、下のFから始まって2オクターブ上のFのさらに上のB♭まで上がっていく必要があります。ソプラノサックスでやる場合は、下のFが出せないため通常のFからスタートしなければならず、音域が足りません。アルトであっても、下のレからスタートして通常奏法では出ないソまで上がらなければなりません。そのため前回は1オクターブ縮める形でソプラノサックスに書きました。
今回はというとアルトサックスに持ち替えて、最後のB♭はフラジオで対応するということでした。あまりにさらっと言われたので理解するまでに少し時間がかかりましたが、当の本人が言っているのでまあ大丈夫なんでしょう。フラジオだけならまだしも、グリッサンドで上がることができるものなのか私にはわかりませんが、書くだけ書いてみます。
編成については実はテナーが1パート少ないだけで前回とほとんど一緒でした。しかしながら、前回とは当然メンバーが異なり、それぞれのパートの要望も違います。難度であったり音域であったり動きであったりと、そういう部分を加味するとなると別編成並みの修正が必要です。前回書いたものはほとんど流用できないものと思っていたほうがいいのかもしれません。
とにかく和音や動きが複雑なので、1から作っていこうと思います。完成したらまたブログで紹介しようと思いますので、お楽しみに!
↓これは前回の編曲↓
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