先日楽団宛に演奏依頼がありまして、わたわたと準備が始まりました。
小平にある国際パティシエ調理師専門学校というところで毎年2月に学園祭が行われるのですが、2年前にその催し物として出演を依頼されてから、今年で3回目です。
楽団として本番の機会というのは大事なものだし、そうそう転がっているものでもないのでありがたい話です。
今回はいつも以上に参加できる団員が少ないのが残念なところだけども…。
合奏曲だけでは持たないので、金管5重奏もプログラムに入れることに。
金管の集まりは比較的いいのと、副団長がけっこう楽譜を持っているので準備しやすいんです。
しかしながら、今回もトランペットが一人しかおらず私がまた2ndトランペットとして参加することに。
合奏ではトロンボーンが仕事の都合で出られないため、私がトロンボーンです。
アンブシュアは楽器に任せる
このところサックスを練習していたので、トランペットの練習に切り替えました。
トロンボーンと比べて細かい音の制御が難しいので、発音をはっきりと狙った音を出す練習をしています。
そしてもう一つは唇の意識について。
アンブシュアをどう作るかを、もう一度整理してみることにしました。
トランペットを構える際、口元に近づいた時点で唇が楽器を吹くための準備をしています。
つまり楽器が唇に触れる前にアンブシュアを形成しているわけです。
これは無意識にやっているので、意識的にそれをやらないようにしてみます。
つまり、普通に口を閉じた状態のままマウスピースを密着させるわけです。
マウスピースを十分に密着させたら、横から息が漏れない程度に閉めて息を吹き込みます。
普段からすれば作ってあるはずのアンブシュアがなく、まず音が出なそうな感じでいっぱいです。
息は楽器に向かってではなく、上あごに向かって送り上げるつもりで吹いてみると…。
ぱーーーーんと、吹く前にあった不安を吹き飛ばすように気持ちよく音が出ました。
この時、唇がほとんど力んでいない状態になっているんです。
今までアンブシュアを作るのに使っていた筋肉をほとんど使っていないようです。とんでもなく楽に音がなるんですね。
アンブシュアは楽器と音が作るものだって以前どこかで聞いたことがあるんですが、これがそういうことなんでしょうねー。
唇はオートモード状態で、細かいことを考えて微妙な加減をしなくていい。
次にどんな音を演奏するか、音楽的なことだけ考えていればいい。とっても楽だし、あれこれやっているよりもずっといい音な気がします。
意識的に意識しない
ただ、すぐにもとの癖が戻ってきて唇を自分の意志で加減し始めてしまいます。
すると途端に苦しいいつもの感じが戻ってきてしまうんですね。
こうなると、すぐにばてちゃいます。
とりあえずは簡単なスケール練習で唇をオートモードにすることに慣れてから、曲の演奏でもオートモードにできるようにしていく必要がありそうです。
どうしても譜読みに集中してくると、もとの癖が戻ってきてしまうので。
自分は、「あの音を当てたい」とか「難しいパッセージを完璧にやる」とかではなく「そのフレーズをどう表現したいか」に意識を持っていけるかが鍵だと思っています。
そしてその結果として、音が当たったり指が回ったりするんだと思うんですね。
本番までひと月しかありませんが、トランペットもトロンボーンもいい音楽ができるようにしたいと思います。